○平成16年度地域特産物マイスターを認定しました。
本年度の地域特産物マイスターは、別添のとおり19名の方が認定されました。認定者数は、昨年度と同数で、5年目を迎え丁度100名になりました。マイスターは37都道府県にまたがっており、まだ10県から推薦が出されていないのが残念です。
協会ホームページでは、カラー写真入りで地域特産物マイスターの技術内容や活動状況等を載せ、マイスターの方々を紹介しております。本年度のマイスターの方々も分野が多岐にわたっており、新たにギョウジャニンニク、ホップ、くわい、わさびなどが加わっています。
今後地域特産物マイスターとして、特産地発展のためになお一層活躍されることが期待されております。
○「第4回地域特産物マイスターの集い」を2月21日に開催します。
地域特産物マイスター認定証の交付とマイスターの相互交流を図るための「第4回地域特産物マイスターの集い」が、
別紙1のとおり2月21日(月)に、前年と同じ東京都港区赤坂 三会堂ビル石垣記念ホールにおいて開催されます。
マイスターの認定者は100名にも達し、関係の方々も含め相互の交流が図られ、有意義な集いになることを期待しております。
講演は、当初予定した方の都合により、急遽大分県大山町の緒方英雄氏にお願いすることになりました。緒方英雄氏は大山町役場で広報・企画などで活躍され、定年を目前に退職して、新天地である「豊後・大山ひびきの郷」の総支配人になり、いやしの郷づくりに励んでいる方です。宿泊、レストラン、体験工房などを運営する第三セクター「ひびきの郷」を中心とする都市・農村交流や町おこしのモデル的で、かつ示唆に富むお話しが伺えるものと楽しみにしています。
マイスターの集い終了後は、マイスターの皆さんによる「地域特産物マイスター協議会」を同会場で総会を兼ねて開催します。17時15分からは関係者にも入っていただき、立食による懇親会を開催し、情報の交換、相互の交流を図ることとしておりますので、できるだけ多くの方々の参加をお願いいたします。
なお、翌22日(火)には「平成16年度地域特産農業情報交流会議」が、別紙2のとおり開催されます。マイスターの皆さん及び関係の方々も引き続きご出席下さい。
○特産農作物セミナーを開催しました。
当協会では「平成16年度特産農作物セミナー」を、去る11月30日に東京・虎ノ門パストラルで開催し、会場の定員を超える100名余の参加者を得て盛会裡に終了しました。
本セミナーは平成13年度から「健康機能性」と「景観形成」を主テーマに開催してきたもので、本年度は、茶とブルーベリーを対象にとりあげています。
最初に、(独)食品総合研究所の津志田食品機能部長から「茶とブルーベリーの持つ健康機能性」について、総括的に話題提供されました。茶ではカテキン、ブルーベリーではアントシアニンというポリフェノールが抗酸化作用を持ち、健康に良い作用を持っていること、ブルーベリーの眼に良いとする機能性、ギャバ茶の開発などについて紹介されています。
お茶については、すでに数多くの生理機能が報告されていますが、今回、野菜茶業研究所の山本研究室長からは、抗アレルギー作用を持つ緑茶開発についての最先端の研究が紹介されました。「べにふうき」など特定の品種には、ヒスタミン遊離を抑制する強い抗アレルギー作用があること、その作用がメチル化カテキンによることを明らかにし現在は研究グループにより「べにふうき」の商品化を目指していることが紹介されました。その商品化ができあがれば、花粉症等アレルギー疾患に悩んでいる人々には大変な朗報になるものと思われます。
鹿児島県茶業試験場佐藤室長からは、抗アレルギー茶として期待される「べにふうき」の商品化のための原材料供給産地としての取り組み状況と導入のメリットや期待について述べられました。商品化が進んだとき、ふくらむ需要に応えられるよう永年作物である茶品種の増殖体制を整えておこうとするものです。
ブルーベリーについては、日本に導入されたのは53年前の1951年ですが、ここ10年で急速に消費が伸び、全国各地に特産地が形成されてきています。2004年には450ha、生産量はおよそ1,300トンに増えていると推定されています。
日本ブルーベリー協会玉田副会長からは、ブルーベリーの特徴と栽培・消費状況の紹介とブランド化を目指した品種の選定、栽培技術、品質向上対策などについて解説があり、「より安全で、よりおいしく、より健康によい果実」の生産への取り組みを強調されました。
(財)ふれあいの里公社の田原モデル農場長からは、水田転作作物として、また村の特産品づくりとして導入したブルーベリーの産地化への取り組み、試行錯誤しながら改善対策を実施し、加工品開発などにより産地として確立してきた経緯について紹介がありました。
詳しい内容は、後ほど報告書として取りまとめ、配布する予定にしていますが、そのプログラムは、次のとおりです。
◇ 平成16年度特産農作物セミナー プログラム
◇
日 時:平成16年11月30日(火)13:00〜17:00
場 所:東京都港区虎ノ門4−1−1 虎ノ門パストラル本館8階しらかば
T 茶とブルーベリーを中心にした特産農作物の持つ健康機能性
(独)食品総合研究所 食品機能部長 津志田 藤二郎
U 茶の高機能性品種の開発と新しい用途
(1) 花粉症に朗報!「べにふうき」緑茶の開発とその効用
(独)農業・生研機構 野菜茶業研究所
機能解析部茶機能解析研究室長 山本 万里
(2) 抗アレルギー茶「べにふうき」の導入と今後の展望
鹿児島県茶業試験場 加工研究室長
佐藤 昭一
V ブルーベリーの持つ健康機能性と生産振興
(1) ブルーベリーの国内生産振興とその利用
日本ブルーベリー協会 副会長 玉田 孝人
(2) ブルーベリーによる特産品開発と地域おこし
−能登半島ふれあいの里柳田村−
(財)ふれあいの里公社
モデル農場長 田原 義昭
○地域特産物マイスターの活動支援
当協会では、マイスターが研修会などの講師に招かれ、技術の普及、産地の育成等の指導を行うに際し、その経費の一部を負担するなどマイスターの活動の支援を行っています。平成16年度に当協会が活動支援を行った事例は以下のとおりです。
この制度の利用は一部の方に偏る傾向が見られますが、できるだけ広く公平に支援していきたいと考えておりますので、マイスターの活動の趣旨に沿って、講師などを務められる企画がありましたら、当協会まで連絡し、マイスターの派遣制度を活用していただきたいと存じます。
@ 16. 5.13 山縣 繁一 自然薯種芋定植現地講習会(宮城県)
A 16. 5.23 武井 正征 山梨県フラワーセンター園芸講座(山梨県)
B 16. 6.27 脇 博義 お茶摘み体験 in 富郷(愛媛県)
C 16. 7.26 山縣 繁一 自然薯栽培現地検討会(宮城県)
D 16. 8.27 針塚 籐重 女性農業者支援事業「加工コース」(福島県)
E 16. 9.19 針塚 籐重 糠漬け作り講習会(兵庫県)
F 16. 9.27 山縣 繁一 自然薯研究現地講習会(鳥取県)
G 16.12.1〜2 針塚 籐重 食品加工技術講座(滋賀県)
H 17. 1.20 高橋 良孝 ジャパンハーブ ソサエティー講演会(東京)
I 17. 1.27 小池 芳子 地域農産物活用研修会(埼玉県)
J 17. 2. 4 針塚 籐重 黒豆の味噌作り講習会(兵庫県)
K 17. 2.24 小池 芳子 利根沼田農業委員会研修会(群馬県)
○全国ハーブサミット神戸大会が5月に開催されます。
全国ハーブサミット連絡協議会と神戸市が主催する「第14回全国ハーブサミット神戸大会」が、平成17年5月27日(金)〜29日(日)の3日間神戸市で開催されます。
この全国ハーブサミットは、ハーブによるまちづくりに取り組む自治体及び関係団体が中心になって、平成4年から開催しているもので、日本特産農産物協会では第1回から後援してきています。今回は神戸市が「震災10年神戸からの発信」事業の一環で、市民・行政・企業挙げて開催しようとするもので、盛大な大会になるものと思われます。
1日目は、布引ハーブ園等ツアー、観光船での船上交流会、2日目は、大会・基調講演(エッセイスト玉村豊男氏)・事例報告等で、3日目は、ハーブ施設見学会になっています。
参加ご希望の方は、全国ハーブサミット神戸大会事務局(電話078−795−5657)にお問い合わせください。
○NHKテレビが高村英世さんの活動を放映
12月12日(日)にNHK総合テレビが「たべもの新世紀」(日曜6:15〜)の番組で、「食の挑戦者」として高村英世さん(岩手県二戸市、14年度マイスター)を取り上げ、高村さんの雑穀復活への取り組みや雑穀特にヒエへの思い入れを紹介しました。NHKホームページの一部からその内容を、後ろのページに掲載していますのでご覧下さい。
また、12月21日(火)朝8時35分から放送のNHK総合テレビ「生活ホットモーニング」でも、雑穀マイスターとして、雑穀栽培に取り組む高村さんが紹介され、雑穀の魅力、雑穀料理等が放映されました。 |