調査年度:平成20年度
都道府県 市区町村名 人口 標準財政規模
山形県 山形市 250,348人 47,440,914千円
ホームページアドレス http://www.city.yamagata.yamagata.jp
施策名 菜の花栽培モデル事業
担当部課名 農林部農政課
電話番号 023-641-1212
施策の分類 20-D,20-G 施策の開始年度 平成19年度
予算関連
データ
事業費総額 R417千円 S1,954千円
事業期間 平成19年度から平成-年度まで
補助制度・
起債制度等

施策の概要
1.取り組みに至る背景・経緯・目的

 近年、地球温暖化の防止や景観形成の面から菜の花が見直されてきている。本市でも昭和30年代までは栽培されていたがその後外国産の輸入により栽培は行なわれなくなったため、エネルギーの地産地消の仕組みと菜の花栽培の実証のため、菜の花栽培モデル事業を実施したものである。

 なお、本市は環境先進都市の実現に向けて各種の取組みを行っており、市長公用車等をBDF使用車にするなどの活動により循環型社会の形成を目指している。

2.事業内容

 当初の栽培予定地が排水等の条件が悪かったため、新たな適地を選定するにあたり農協と栽培者との話合いから開始した。選定するに当たり、幹線道路から観賞でき且つ排水条件の良いところとする。一部のほ場以外は栽培の経験がないため、県農業技術普及課の指導を得ながら栽培に取り組んだ。種子は、県の認定品種であるキラリボシ(無エルシン酸)を購入、9月中旬に播種し、初期成育は良好であった。

 また、栽培者を含めた関係機関による菜の花栽培協議会を設置し、県内の先進地(金山町と三川町)視察や栽培講習会を実施する。講習会では、県農業技術普及課職員や白鷹町の菜の花栽培者から栽培技術と実体験の講話を受け栽培技術の向上を図った。

 なお、採算が見込めないため、当面、栽培奨励金(市単独)を交付する。

3.施策の開始前に想定した事業効果

 菜の花栽培により景観の形成や様々な活用を通じて、環境への理解を深め、地域の活性化を図る。また、水田の不作付けによる荒廃が心配される中、生産調整水田や耕作放棄地の有効利用につながるとともに、搾油した菜種油や油粕を地域で消費し、排出される廃食油をBDFとして活用し、循環型社会の構築を目指す。

4.導入にあたり工夫・苦労した点、課題、対処法など

 事業実施するにあたり、収益性が低いことや作業的にも大変な面があるため、栽培を希望する農家が少なかったが、奨励金の交付と地域の活性化を目的としているということを理解してもらい栽培にこぎつける。

 また、搾油した菜種油を販売していくうえで、他の市販の食用油と比較して割高なため、今後販売ルートの確立が課題となっている。

5.現在の成果・実績、今後の展開など

 播種後の初期成育は、全ほ場とも良好であったが、排水対策不足ほ場の生育不足や鼠による食害が発生しており、今後鼠と側溝等の対策を徹底しなければならない。収穫作業を汎用コンバインで予定しているため、県農業技術普及課からの指導を得て刈取りの適期を逸しないようにする必要がある。