調査年度:平成19年度
都道府県 市区町村名 人口 標準財政規模
広島県 庄原市 42,807人 17,491,332千円
ホームページアドレス http://www.city.shobara.hiroshima.jp
施策名 里山再生・新産業創出プロジェクト
担当部課名 企画課政策企画係
電話番号 0824-73-1111
施策の分類 EGKM 施策の開始年度 平成17年度
予算関連
データ
事業費総額 R84,000千円
事業期間 平成17年度から平成-年度まで
補助制度・
起債制度等

施策の概要
1.取り組みに至る背景・経緯・目的

 地球温暖化、異常気象など地球規模の変化が顕著となるにつれ、人々の環境問題に対する関心は高まっている。こうした環境問題へ対応するため、政府は、バイオマス活用の本格化を目的とし、平成14年12月にバイオマスニッポン総合戦略(バイオマスニッポン)を策定した。バイオマス資源を有効活用することで、エネルギー又は製品としての利活用による新たな産業の創出や地域の活性化、ひいては持続可能な社会を目指すことへの期待が高まっている。

 一方、多くの山間地域で、過疎化、高齢化が進み、地域社会の活力が低下し、森林荒廃への対応、里山の整備など、環境保全の維持が困難な状況となっている。庄原市も例外ではなく同様の問題が大きな課題となっている。

 こうした状況の打開に向け、本市においては、市域面積の80%を占める、約10万haの森林に賦存する豊富な木質バイオマス資源を利活用することにより、新産業興し、新たな雇用の創出、基幹産業である林業振興など、地域経済の活性化を目指すこととしている。

 美しい里山環境を守り、エネルギーの地産地消による循環型社会を構築するため、持続的かつ再生可能なエネルギー資源としての、木質バイオマスの活用事業を展開する。

2.事業内容

 庄原市域における木質バイオマスを有効利用したエネルギー地域循環型システムの調査研究及び開発を行い、エネルギーの地産地消と新しい産業創出による里山再生循環型社会の構築を目指すことを目的として、平成17年8月に庄原市・県機関・民間事業者など、24団体(平成18年には32団体)により結成された※SARUプロジェクト会議において、目的達成に向けた調査研究と関連事業を展開する。

 ※木質バイオマスエネルギー事業化会議推進会議SARU=Satoyama・Renaissance/.Unit

 ・木質バイオマス収集システム実証実験事業

 ・里山再生 しょうばら森のバイオマスフォーラム(仮称)及び啓発イベント

 ・発電プラント・ペレット製造施設等調査

 ・庄原市地域新エネルギー重点ビジョン

 ・公共施設ペレットストーブ導入

 ・市内温泉施設木質バイオマスボイラー導入

 ・バイオエタノール実証実験 
 
3.事業効果

 平成18年度において、NPO森のバイオマス研究会による活動、庄原ペレット製造工場建設の検討、ストーブ、ボイラーの研究開発など、団体、企業での先例的な活動が行われている。

 さらに、民間企業によるバイオエタノール製造の実証実験が計画されるなど、木質バイオマスエネルギーの事業化に向けた取り組みが加速している。

 将来的には木質バイオマス関連産業を集積する「庄原森のバイオマス産業団地(クラスター)」構想へ繋がる効果が期待できる。

4.工夫・苦労した点、課題、課題の克服法など

 バイオマスの有効活用は、地域の有機性資源を地域で循環させる地産地消が原則となる。そのためには、市民や地場産業を巻き込み、地域に密着した取り組みを一層推進する必要がある。   

 本市における木質バイオマスの本格普及に向けた今後の課題は、市民や地場産業による取り組みを調整、支援し、利用促進と普及啓発活動を強化することにある。