調査年度:平成19年度
都道府県 市区町村名 人口 標準財政規模
東京都 板橋区 527,207人 113,468,277千円
ホームページアドレス http://www.city.itabashi.tokyo.jp
施策名 東京家政大学と遊座大山商店街の協働によるコミュニティ・レストラン『茶の間』の開設
担当部課名 板橋区産業経済部産業振興課
電話番号 03-3579-2171
施策の分類 F 施策の開始年度 平成18年度
予算関連
データ
事業費総額 5,142千円
事業期間 平成18年度から平成-年度まで
補助制度・
起債制度等
名 称 所 管 金額(千円)
東京都新・元気を出せ!商店街事業補助金東京都1,367
施策の概要
1.取り組みに至る背景・経緯・目的

 高齢者や単身者の個(孤)食、栄養バランスの偏りと健康の問題など、食環境をめぐる様々な課題がある中、遊座大山商店街と東京家政大学が連携して、身近で気軽に立ち寄ることができる商店街に「食」を通じたコミュニティづくりの拠点をつくり、    地域の課題に取り組むとともに、新たな視点に立った商店街の振興を図る。

2.事業内容

(1)エコ、ヘルシーをメニューコンセプトとしたレストラン事業

 栄養バランスが取れた体に良い(=ヘルシー)メニュー、環境に配慮した(=エコ)メニューを主なコンセプトとし、学生が衣食住に関する専門知識を活かしながらレシピづくり、調理を行う。食材は「地産地消」にこだわり、定食や丼には区内産の野菜を使った「板橋小鉢」を添えている。

(2)イベント、相談事業の実施

 レストランを営業しない曜日(水・木・日のいずれか)に、絵本の読み聞かせやおいしいお茶の入れ方講座、高齢者の食生活に関する講座など、子育て、健康、生涯学習に関する様々なイベントを実施している。

(3)「食」の情報の提供、店舗の健康メニューの開発

 遊座大山商店街は「誰もが安心して利用できる(=ユニバーサル)商店街」を宣言し、その取り組みの一つとして「利用者が安心して選べる『食』の情報・サービスの提供」を掲げている。「茶の間」はその拠点として栄養バランスやカロリーなどの情報を消費者に提供し、そのノウハウを商店街全体の飲食店や食料品店へ広げている。

 また、商店街のモデル店舗と栄養学部の学生が共同で、栄養バランスに配慮した健康メニューレシピの研究開発に取り組んでいる。

3.事業効果

  「ユニバーサル商店街」としての取り組みを「茶の間」で実践することで、商店街としてのビジョンが明確化され、商店街全体の意識の向上につながっている。

 商店街側は栄養士などを目指す学生から専門的な知識を得ることができ、またこれまでの商店街事業に学生ならではの新しい発想や行動力が活かされ、新規顧客の獲得につながっている。学生にとっても、自らの専門性を社会に貢献でき、価格設定等、経済について実社会での体験学習をするよい機会となっている。

4.工夫・苦労した点、課題、課題の克服法など

  商店街の歳末セールの福引をしたお客に対し「茶の間」で無料の健康食生活診断会を実施するなど、商店街全体の活性化につながるイベントを企画している。

  今後も商店街と大学の連携をより強めるため、商店街と「茶の間」の定例ミーティングの実施や学生による店舗のPOP、包装紙等のデザインサポート、健康メニューレシピ開発店舗の拡大などが予定されている。