近年の農業は、農業従事者の高齢化と後継者不足、荒廃農地や遊休農地対策などが、全国的にも深刻な問題となっている。

　農地は、将来にわたって、安全で安心な食料を供給するための生産基盤であるばかりでなく、台風などの異常災害時における洪水調整機能や、住民に憩いと安らぎを与えてくれる貴重な景観緑地でもある。農地を末永く維持し保全していくことは、農家ばかりでなく、地域住民にとっても極めて重要である。

　今後、農家の兼業化や離農化が進めば、荒廃農地や遊休農地が増大することは必至であり、私たちの貴重な生産基盤である農地を保全していくためには、農業経営の安定化を図り、効率的な農業経営の実現を図る必要がある。

　農業生産法人を支援することにより、農地の利用集積を推進することで、効率的な農業経営を進めるための農業経営基盤を整備し、荒廃農地などの削減と安全で安心な農作物の生産体制の確立を図る。また、生産から販売までを一貫した管理の下で、地元で取れた農産物は地元で消費するという「地産地消運動」も同時に推し進めたい。