調査年度:平成16年度
都道府県 市区町村名 地方公共団体
コード
人口 面積 標準財政規模
熊本県 熊本市 432016 656,969人 267km2 126,267百万円
ホームページアドレス http://www.city.kumamoto.kumamoto.jp/
施策名 白川中流域の水田を活用した地下水かん養事業
担当部課名 環境保全局環境保全部水保全課 電話番号 096-328-2436
施策の分類 CM 施策の開始年度 平成15年度
予算関連
データ
事業費総額 O26,000千円
事業期間 平成16年度から平成−年度まで
補助制度・
起債制度等
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施策の概要
1 背景・目的・経緯
 本市は67万人すべての上水道用水を地下水で賄っている極めて稀な都市であるが、近年、その地下水も地下水位の低下や湧水量の減少が見られ、その対策が急務となっている。原因は、都市化の進展によるかん養域の減少、重要なかん養域である本市近隣の大津町及び菊陽町を中心とする白川中流域における水田転作の影響とされている。
 そこで、白川中流域において、営農の一環として転作水田への湛水を推進し、もって地下水かん養量の増進することを目的として、平成16年1月21日、大津町、菊陽町及び水循環型営農推進協議会(両町、地元土地改良区、JAで構成)と「白川中流域における水田湛水推進に関する協定」を締結し、地下水保全のために行政区域を越えて連携する全国初の取り組みを行うこととした。また協定では、上下流住民の交流や環境保全型農業、地産地消の普及啓発なども推進していくこととしている。

2 事業内容
〇助成事業
 協定に基づき、平成16年度から、当地域の転作水田で大豆や人参などの作付け前等に一定期間湛水することに対して、助成措置を行う。
 助成額:5月から10月までの1カ月〜3カ月の水田湛水に対し、
      10a当たり11,000円〜22,000円の助成

3 効果
〇地下水かん養効果
 H16年度:6百万m3(→H20年度:3千万m3(目標値))
〇減農薬(土壌くん蒸剤の不使用)による地下水質の保全

4 苦労している点
〇事業拡大方策
 当地域においては冬季湛水や地下水かん養池設置による地下水かん養方策が考えられるが、これらの地下水かん養目的の湛水は、水利権が必要である。
〇熊本地域が一体となった地下水保全事業の展開
 熊本地域とは本市をはじめ同じ地下水系を共有する関係16市町村であり、そこに住む97万人すべての生活用水が地下水である。この地域が一体となって地下水を保全する仕組み作りが必要である。

5 その他
 上下流間の交流事業として、下流域の小学生が上流域農業の多面的機能を学習するツアーや、地下水を育む水田での米作り体験などを実施している。(事業費総額には含まれていない。)