調査年度 : 平成 14 年度 |
都道府県名 | 市区町村名 | 地方公共団体コード | 人口 | 面積 | 標準財政規模 | |
福井県 | 池田町 | 183822 |
3,854 人
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198 km2 | 2,440 百万円 | |
ホームページアドレス |
http://www.town.ikeda.fukui.jp/index.html
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施策名 | 地域資源連結循環型社会をめざして | |||||
担当部課名 | 環境向上推進室 | 電話番号 | 0778-44-8004 | |||
施策の分類 | JM(施策分類の説明) | 施策の開始年度 | 平成 13 年度 | |||
予算関連 データ |
事業費総額 | |||||
事業期間 |
平成 13 年度から昭和 − 年度まで
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補助制度・ 起債制度等 |
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施策の概要 | ||||||
(背景) 福井県池田町は、人口4000人弱の農山村であり、農林業の厳しい情勢のなかで過疎化・高齢化が進み、地域活力の創造が大きな行政課題となっている。一方で、21世紀社会が環境の世紀といわれるなかで、池田町には地域の豊かな自然と人間同士の暖かいコミュニティという資源が豊かに残されており、これを活かしながら、地域に暮らす人にとっての“住みたくなる町”、都会に暮らす人にとっての“訪れたくなる町”を目指したまちづくり運動を進めている。 (目的・事業概要) こうしたまちづくり運動の一環として、農業分野においては、化学肥料や農薬を使わない農業を地域全体で進めようと「ゆうき・げんき正直農業」に取り組み、生産された農産物は福井市内の池田町ショップ「こっぽい屋」(注:こっぽいとは、池田町の方言で、ありがたいという意)で販売されている。地産地消運動を求める消費者ニーズにマッチして、かなりの盛況ぶりである。 しかしながら、こうした池田町産農産物の評価は、池田町自身の自然の豊かさに向けられたものであって、住民自身はといえば、祖先から受け継いだ豊かな環境を20世紀型のライフスタイルによって食いつぶしているに過ぎない。 このため、町としては、平成14年度から、地域をあげた環境向上への取り組みを起こしていくことを目的として、町全体の環境政策を一元化した「環境向上推進室」を設置したところである。この環境向上推進室では、 (1)池田町独自の環境基本計画と実践プラン策定 池田町4000人の代表として事務局隊(仮称)を設置し、行政の押しつけでない地域住民自らが策定する環境向上を目指すための計画づくりと、策定後の実践プランの策定。さらに、実践プランの町民における実行リーダーとして活躍してもらう予定。 (2)町全体のゴミ減量化・リサイクルプランの策定・運営 容器包装リサイクル法に基づく分別収集を契機に、ゴミ分別マニュアルの策定をはじめ、リサイクルへの取り組み推進のためのきめ細かな集落説明会を開催。 (3)生ゴミの堆肥化の推進 有機農業(ゆうき・げんき正直農業)→地産地消→生ゴミ堆肥化の「地域資源循環」を構築するため、高品質堆肥製造施設の建設、地域住民をあげたテスト事業を実施し、平成14年度秋より本格的に堆肥化を実施。 また、回収作業は「ゴミ収集」とせず、資源回収と位置づけた上で町民参加型で実施。 以上を基本的な事業内容とし、地域住民を巻き込んだ環境創造運動に向けた取り組みを進めている。 また、池田町は、九頭竜川水系足羽川の最上流地域にあり、福井県の良好な水環境確保のために池田町が果たす役割が大きいとの認識のもと、平成13年6月には、水源保護のための工場等の立地規制と地域住民の水環境向上のための努力規定を定めた「池田町の水を清く守る条例」を制定し、水環境を軸とした環境向上行動にも力を入れている。 (効果) 環境政策については、その効果が現れるまでに時間がかかるが、“こっぽい屋”の購買者からの話などでも、BSE、雪印の虚偽表示問題など食の安全性確保が困難な時代において、「環境向上に向けた取り組みを進める池田町」が一つのブランドとなっているとのことであり、環境とまちづくりを目指した池田町の取り組みは、少しずつ成果を上げているといえる。今後も、この方針で環境行政を展開し、池田町という農山村空間そのものが地域住民のみならず都会の人々にとっての「心の癒し」「自然の営むの学び」の場となって、地域全体の社会的価値を高めていきたいと考えている。 |